ヘテロフォニー造句

• ヘテロフォニー：モノフォニーの変種。
• 連作「雅歌」でヘテロフォニーに開眼し、以後はこの書法上で創作してゆく。
• ヘテロフォニーは音楽のテクスチュアの一種で、モノフォニーの複雑化したもの。
• また地謡は意図的に個々の者が声の高さを変えてうたうヘテロフォニーを用いている。
• 中世ヨーロッパの作曲技法「ホケトゥス」は、意識的に活用されたヘテロフォニーである。
• 確かにヘテロフォニーであれば、複数の声部を簡明に束ねることが出来、楽器法次第で音色置換も容易である。
• 日本人作曲家では西村朗の《永遠なる混沌の光の中へ》や《鳥のヘテロフォニー》といった作例が見出される。
• 調性的である場合は、ヘテロフォニーかポリフォニーの様相に近くなるため、ミクロポリフォニーとは呼べない。
• 四部作「雅歌」では『理論上のヘテロフォニー』といって緻密に数列操作をするなど、意外性にも事欠かなかった。
• 「ヘテロフォニー」という語は、プラトンの造語であって元は音楽用語ではなく、世界中のさまざまな領域に使われていた。
• なるほどバルカン半島のいくつかの「地方色」が援用されてはいるものの、半音階やヘテロフォニーといった特色に限られている。
• 複層リズムによるヘテロフォニーや不規則なアクセントによるケチャの影響など、作曲者の初期作品の語法が和太鼓ひとつで見事に再現されている。
• 第1番の第1楽章と同じく、テノール合唱による木遣のスタイルから始まるが、前作と異なりユニゾンではなく8声に分かれてヘテロフォニーを形成する。
• また、ポスト?モダンやポスト?コロニアルの潮流にくわえて、音楽界における新ロマン主義の復権のなか、ヘテロフォニーの積極利用が見直されるようになった。
• 「弦楽四重奏のためのヘテロフォニー」でサルヴァトーレ?シャリーノに似た高音ハーモニクスが用いられる点は極端に特殊奏法を前面に出した青年期の趣味である。
• ベンジャミン?ブリテンは、《放蕩息子》や《カーリュー?リヴァー》、《戦争レクイエム》などの宗教的な作品において、ヘテロフォニーを非常に効果的に用いている。
• 「ヘテロフォニーの響きの層」は、特にアジアの民族音楽（とりわけ古い宮廷音楽）において特徴的であり、雅楽やガムランなどで、旋律線から逸脱する部分を確認することができる。
• 「二台のピアノとオーケストラの為のヘテロフォニー」はピアノパートの音符の多さなどから、新しい複雑性とも微妙にリンクしており、演奏困難なピアノパートは「非人間的」とも形容された。
• これはきわめて精緻に作られた合奏音楽と言え、雅楽の管絃やガムランなどと共に、西洋音楽のポリフォニー（多音性）とは異なるヘテロフォニー（異音性）の端的な例として挙げることができる。
• このような部分で龍笛が補足的に本来の音に近いメロディーを吹くことになり、その部分がヘテロフォニーと呼ばれる、ずれの現象を伴って演奏されることにより、独特の味わいがでることとなる。